北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構


[平成23年度新発生病害虫]

大豆のヨモギキリガ(新寄主)

 平成226月、中央農試のえだまめほ場(無農薬栽培)において、株先端付近の複葉が綴られ、その中に鱗翅目幼虫が発見された。加害虫は、羽化成虫によりヨモギキリガOrthosia ella (Butler)と同定された。本種の成虫は、開張約40mm、前翅の色調は灰色から暗褐色、後翅地色はほぼ白色。亜外縁線は明らかであるが、他の横線ははっきりしない。外横線は波状で翅脈と交わる部分は黒くなっているため、一見黒点が並んでいるように見える。年1化で、4月〜5月にかけて羽化する。終齢幼虫は体長約33mm、頭部は淡黄褐色、胴部は淡緑色から緑色で鮮明な白条を有する。背線及び側線は細い白条をなし、背楯から肛上板に至る。胸脚は淡黄色。食草は、ヤナギ、ヨモギ、クララ、ハマエンドウなどである。

(中央農試)

05ヨモギキリガ幼虫・青木

写真 ヨモギキリガの幼虫(上川農試 青木 原図)


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