北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
昭和60年6月に浦臼町で、シュッコンカスミソウの花梗の一部に褐色〜黒褐色の斑点が生じ、やがてその病斑は長さ5−10mmになり、花梗を取り巻き、表面が粗ぞうとなり、黒色のカビが生じ、花梗が折れ、その上部が枯死する病害の発生が認められた。
これらの病斑部からPDA培地で糸状菌が分離された、この含菌寒天をシュッコンカスミソウの花梗に接種したところ、自然発病と同じ症状が再現され、さらに接種菌と同じ糸状菌が再分離できた。
この病原菌は分生子柄に環紋がなく、分生子は棍棒状、一方が細く、縦横の隔膜がある多細胞で、分生子柄に鎖生または単生することからAlternaria 属菌であると認められた。種の同定は現在検討中である。