北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[昭和62年度新発生病害虫]

アルファルファのべと病(新発生)

(1987年−昭和62年)


 昭和62年7月中旬、枝幸群浜頓別町で播種2年目のアルファルファに Peronosporatrifoliorum deBaryによるべと病の発生を認めた。10月に再び現地を調査したところ発生は続いており、さらに新播のアルファルファにも発生がみられた。
 本病の病徴は葉と茎頂で顕著である。葉では葉裏に白色の菌叢が認められ、その部位はやがて退色して葉表からも認知できるようになり、その後褐変する。茎頂では幼茎を取り巻いて菌叢が発達し、葉柄から幼葉に及ぶ。著しい場合には上位の葉が枯れたり、十分に展開できなかったりして植物体が萎縮する。
 病原菌の胞子のう柄は気孔より抽出し、規則的にまた状分枝し、分枝の先端は尖る。胞子のうはわずかに褐色を帯び、広だ円形で 25〜30×20〜25(平均25.6×22.5)μm。卵胞子は確認できなかった。圃場での観察では「Thor」は感受性であった。

(北農試牧3研・天北農試作物科)


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