北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[昭和61年度新発生病害虫]

水稲のイネミズゾウムシ(新発生)

(1986年−昭和61年)


 昭和61年6月11日、亀田郡大野町の千代田及び一本地区の水田において、イネミズゾウムシと思われる成虫の発生及び食害葉を発見した。これを農水省横浜植物防疫所調査研究部に同定を依頼したところ、侵入害虫である Lissorhoptrus oryzophilus Kuschelと同定され、北海道で初めて発生を確認するに至った。
 その後の調査により、渡島支庁管内では大野町、上磯町及び七飯町で、後志支庁管内では余市町、仁木町、上川支庁管内では旭川市、胆振支庁管内では伊達市などで、広範囲に発見され、発生面積は63haに及んでいる。
 本種の成虫は体長約3mm内外で稲の葉をカスリ状に食害する。幼虫は、稲の根部を食害して生活し、老熟すると体長約8mm内外になる。発生密度が高まると生育が抑制され減収する 。

(道南・中央・上川農試、横浜植物防疫所札幌支所)


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