平成14年度 病害虫発生予察情報第9号

注意報第4号

平成14年6月14日 北海道病害虫防除所
(連絡先:Tel.0123(89)2080

たまねぎのネギアザミウマ急増!!
早めの防除を

たまねぎのネギアザミウマの成虫寄生数および寄生株率が、例年になく早く増加しています。幼虫の発生も平年より2〜3半旬早く確認されています。
今後の気象は気温は高めで、日照時間・降水量ともに平年並と予報されていることから、幼虫も多発するものと予測されます。多発してからの薬剤防除は効果が劣るため、早めの防除を心がけましょう。


  1. 発生地域  全道

  2. 発生程度  やや多

  3. 注意報発令の根拠
    1. 6月2半旬現在の発生状況は、長沼町の予察ほにおいて寄生株率40%(平年:1%)、訓子府町の予察ほでは寄生株率60%(平年:9%)で、両地点ともに防除開始のめやすである寄生株率10%を越えている。このことから、各地でも例年よりも早く防除開始が必要になることが予測される。
      また、幼虫の発生も、長沼町・訓子府町で6月2半旬に確認され、これは平年よりも2〜3半旬早い。
      本種は高温乾燥条件で多発し、今後の気温は高めで降水量は平年並と予報されていることから、本種にとって好適な増殖条件となり、今後幼虫の多発生が予想される。

      予察ほでの発生状況
        長沼町
      成虫数
      (25株あたり)
      幼虫数
      (25株あたり)
      寄生株率
      (%)
      本年 平年 本年 平年 本年 平年
      6.I 7 0.0 0 0.0 24 0.0
      6.II 18 0.4 10 0.0 40 1.2
      6.III 19 1.8 37 5.1 60 10.4

       


  4. 防除対策

低密度のうちに薬剤防除を開始する。寄生調査は20株の心葉3枚について行い、寄生株率が10%以上になったら、10日以内に5〜10日間隔の2回散布を実施する。追加防除は、寄生株率50%を目安に行う。
薬剤の選択は防除基準に準拠する。抵抗性の発達を防ぐため、異なる系統のローテーション散布を心がける。



病害虫発生予察情報一覧へ戻る

ホームページへ戻る