平成14年度 病害虫発生予察情報第6号

注意報第2号

平成14年5月31日 北海道病害虫防除所
(連絡先:Tel.0123(89)2080

大豆わい化病・菜豆黄化病多発のおそれ
早めに茎葉散布を開始しましょう

ジャガイモヒゲナガアブラムシの有翅虫の飛来期が平年より7〜10日ほど早まっています。
黄色水盤による有翅虫の捕獲数も、例年の盛期と比べて多めとなっています。
6月中に飛来する有翅虫を防除することが、上記ウイルス病の感染を抑えるためには重要です。本年はアブラムシの発生が早いため、茎葉散布の開始時期を失しないよう注意が必要です。
これまでの地域ごとのウイルス病発生傾向を考慮し、必要に応じて早めの茎葉散布を行いましょう。


  1. 発生地域  全道の大豆・菜豆作付け地帯

  2. 発生程度  やや多

  3. 根拠
    媒介虫(ジャガイモヒゲナガアブラムシ)の発生が早く、発生量も多めである。
    1. これまでの日別気温より、有翅虫(第2世代)の発生期は、平年より7〜10日程度早いと予測される。ほ場への有翅虫飛来時期も、ほぼ予測通りに早まっている。
    2. 黄色水盤での5月6半旬の捕獲頭数は、平年の6月における盛期の捕獲数と比べても多い(長沼町・芽室町)。
    3. 有翅虫の飛来が早まる年には、6月中の飛来有翅虫数が多くなる傾向がある。

  4. 防除対策
    1. 生育初期の無防備な大豆・菜豆に飛来する有翅虫に対し、残効性のある薬剤を用いて茎葉散布により防除する。
    2. 積算温量480日度に達する頃に有翅虫(第2世代)の飛来盛期があるので、第1回目の防除のタイミングはこれをめやすとする。
    3. それ以降、有翅虫の飛来数が多い場合は6月中は引き続き毎週散布を続ける。
    4. 例年、これらのウイルス病が多発する地帯ではとくに注意する。

  • 作物が若いほどウイルス病感染率は高く、感染した株の症状も激しい。
  • 作物の発芽後2週間前後は、土壌施用殺虫剤の吸収量が不充分なため、土壌施用剤単独での伝染防止効果は低い。
  • 野草地などのアカ・シロクローバが、これらウイルスの保毒源である。その保毒率は地域によって異なるが、急激に減ることはないと考えられる。


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