平成14年度 病害虫発生予察情報第4号

注意報第1号

平成14年5月15日 北海道病害虫防除所
(連絡先:Tel.0123(89)2080

小麦赤かび病多発のおそれ!
開花始めにまず1回目の薬剤散布を!!

赤かび病は小麦の開花期ころにもっとも感染しやすく、発病すると粒が細くなるため、整粒歩合・収量ともに低下します。また、人畜に有害なカビ毒を産生するため、できるだけ発病程度を抑える必要があります。赤かび病は、出穂期〜乳熟期に雨天・霧などによる多湿条件があると多発します。とくに、春まき小麦では開花期以降に天候不順となることが多く、毎年のように多発ほ場が見られます。
以上のことから、防除適期である開花始めには、すみやかに第1回目の薬剤散布を行えるよう準備しておきましょう。


  1. 発生地域  全道

  2. 発生程度  やや多

  3. 注意報発令の根拠
    1. 6月の天気は周期的に変わり、一時、低気圧や前線の影響でぐずつく時期があると予測されている(3ヶ月予報)。
    2. これまでの生育経過および気象予測から、小麦の出穂期は秋まき・春まきともに平年より1〜2週間程度早まることが予想される(ただし、春まき小麦は播種期の早晩などにより出穂期が変動するので、ほ場ごとの観察が必要となる)。

  4. 防除対策
    1. 薬剤の重点散布時期は、開花始め〜乳熟期である。赤かび病に最もかかりやすい小麦のステージは開花期ころであり、あらかじめ穂全体に薬剤が付着していないと防除効果は不充分となる。
      したがって、薬剤散布は、少なくとも「開花始め〜開花期、その7日後」の2回行ない、天候不順の場合にはその後1〜2回の追加散布を行なう。
    2. 山麓・海岸沿い・河川沿いなど、地形的に濃霧が発生する地域では特に注意する。


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