平成13年度 病害虫発生予察情報 第9号

警報第1号

平成13年7月3日 北海道病害虫防除所

(連絡先:予察課 Tel.01238(9)2080(内)323

     Fax.01238(9)2082)


アワヨトウの中令幼虫による被害発生
早急に薬剤散布を!

先に6月上旬にアワヨトウ成虫の多飛来が認められたことから、注意報を発令しましたが、6月下旬頃から各地で中令幼虫が出現し、牧草地、小麦畑などで食害が認められています。まだ、各地とも中令(3〜4令)幼虫ですので、食害はそれほど目立ちませんが、終令(5〜6令)になると体が急激に大きくなり暴食化するため、食害量が急増し甚大な被害となります。
7月の前半は一時ぐずつく時期があるものの、平年並の気温が見込まれていることから、今後幼虫の発育が急速に進み、昭和62年の大発生に匹敵する被害になることが予測されます。
従って、すくい取り等によって幼虫の早期発見に努め、幼虫が認められたら速やかに薬剤散布による防除を行う必要があります。
なお、7月23日に十勝管内の鹿追町でもアワヨトウ成虫が確認されているので道東地域でも今後注意が必要です。


  1. 発生地域   道央・道南地域。
    なお、道北・道東でも成虫の飛来が認められていることから今後注意が必要。

  2. 発生程度  多

  3. 警報発令の根拠
    1. 大野町、松前町、八雲町、北檜山町、共和町、島牧村、蘭越町、石狩市、厚田村、当別町、岩見沢市、長沼町、栗沢町、深川市の小麦畑、トウモロコシ、イネ科牧草地およびイネ科主体の雑草地で黒化型中令幼虫が確認されている。
  4. 防除対策
    1. 終令幼虫になると防除効果が落ちるので、幼虫の早期発見に努め、幼虫が認められたら速やかに 薬剤散布による防除を実施する。また、春まき小麦では食害による被害が大きくなる時期なので、赤かび病防除と同時に殺虫剤を散布する。
    2. 薬剤散布を行った草地には、原則として散布後少なくとも7日間は家畜を放牧しない。また、採草給与をしない。
    3. 採草地で発生し、被害が見込まれる場合には速やかに刈取・集草を行う。
    4. その他の事項は「北海道農作物病害虫防除基準」に準拠して実施する。


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