北海道ではこれから秋まき小麦、続いて春まき小麦の出穂・開花期を迎えます。小麦の赤かび病は出穂期以降に天候不順が続くと多発します。赤かび病の原因となる病原菌は数種類ありますが、低温条件が重なった場合は、Michrodochium
nivale
が、通常の気温で推移しても多湿条件であれば、Fusarium
graminearum, F.avenaceum, F.culmorum
が主となり、いずれも大きな被害をもたらします。
特に、春まき小麦の開花期以降は、例年不順な天候になることが多く、赤かび病の多発による収量および品質の低下が毎年問題となっています。
1か月予報によれば、6月上旬(6月2日〜8日)は、期間の前半に気圧の谷の影響を受けやすく、その後一時的に寒気が入る、気温は平年並だが低め、6月中旬(6月9日〜22日)は、天気は概ね周期的に変化し、暖かい時期もあるが、オホーツク海高気圧の影響を受け、気温の低い時期もある、気温は平年並だが変動が大きいと予報されています。
以上のことから、開花期以降の薬剤散布を徹底し、散布適期を見逃さないように注意しましょう。