平成13年度 病害虫発生予察情報 第5号

注意報第1号

平成13年6月1日 北海道病害虫防除所

(連絡先:予察課 Tel.01238(9)2080(内)323

     Fax.01238(9)2082)


小麦の赤かび病多発の恐れ!
適期に薬剤散布を!!

北海道ではこれから秋まき小麦、続いて春まき小麦の出穂・開花期を迎えます。小麦の赤かび病は出穂期以降に天候不順が続くと多発します。赤かび病の原因となる病原菌は数種類ありますが、低温条件が重なった場合は、Michrodochium nivale が、通常の気温で推移しても多湿条件であれば、Fusarium graminearum, F.avenaceum, F.culmorum が主となり、いずれも大きな被害をもたらします。
特に、春まき小麦の開花期以降は、例年不順な天候になることが多く、赤かび病の多発による収量および品質の低下が毎年問題となっています。

1か月予報によれば、6月上旬(6月2日〜8日)は、期間の前半に気圧の谷の影響を受けやすく、その後一時的に寒気が入る、気温は平年並だが低め、6月中旬(6月9日〜22日)は、天気は概ね周期的に変化し、暖かい時期もあるが、オホーツク海高気圧の影響を受け、気温の低い時期もある、気温は平年並だが変動が大きいと予報されています。

以上のことから、開花期以降の薬剤散布を徹底し、散布適期を見逃さないように注意しましょう。


  1. 発生地域  全道

  2. 発生程度  やや多

  3. 発令の根拠
    1. 6月中旬の天気は、概ね周期的に変化し、オホーツク海高気圧の影響を受け、気温の低い時期もあると予報されている。

  4. 防除対策
    1. 重点散布時期は開花始から乳熟期である。本病に対する感受性が最も高いのは開花期であり、また穂に薬剤がかからないと効果がないため、開花期とその1週間後の2回散布を薬剤防除の基本とする。
    2. 開花期以降に不順な天候が継続する場合は散布回数を増やす。
    3. 刈り遅れにならないように注意し、刈り取り後は速やかに乾燥する。
    4. 山麓、海岸沿い、河川沿いなど地形的に濃霧が発生するような地域では特に注意する。



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