平成12年度 病害虫発生予察情報 第20号

注意報第12号

平成12年8月3日 北海道病害虫防除所

(連絡先:予察課 Tel.01238(9)2080(内)323

     Fax.01238(9)2082)


アカヒゲホソミドリカスミカメの誘殺数多し!
予察に基づく追加防除の実施を!

本年は斑点米が多発した昨年同様、7月中のアカヒゲホソミドリカスミカメの誘殺数が多くなっています。昨年は多発の基準となる「7月の畦畔でのすくい取り数」が多くはなかったものの、高温経過により、かってない斑点米の発生となりました。本年も今のところ昨年と同様なカメムシの発生パターンとなっており、今後好天が予想されていることから、斑点米の多発が見込まれます。
高温条件下ではカメムシの飛翔・吸汁行動が活発化し、斑点米の発生が多くなることが知られています。このため、出穂期および7日後の薬剤散布のあと、すくい取りにより水田内の発生量をチェック(2頭(20回振り当たり))し、防除が必要かどうか考慮する必要があります。
なお、防除に当たっては薬量の減量をせず、規定量を散布することが大切で、畦畔風上などからの安易な掛け流し散布では十分な効果が得られません。
また、割籾率の高く斑点米の発生しやすい「ほしのゆめ」では特に注意が必要です。

  1. 発生地域  全道

  2. 発生量   やや多

  3. 注意報発令の根拠
    1. カメムシの誘殺数が斑点米が多発した昨年同様非常に多くなっている。
    2. 今後好天が見込まれており、飛翔・吸汁活動が活発になると見込まれる。

      予察灯による誘殺数の推移
      月半旬 大野町 岩見沢市 長沼町 比布町
      本年 昨年 平年 本年 昨年 平年 本年 昨年 平年 本年 昨年 平年
      7.I 7 1 1.9 11 12 14.9 154 32 17.4 3 0 4.8
      7.II 1 0 0.8 16 510 64.0 17 7 7.8 5 0 0.5
      7.III 19 5 2.4 250 1008 131.1 239 6 5.1 23 4 2.5
      7.IV 73 55 8.8 51 161 78.5 42 159 38.1 5 4 9.3
      7.V 120 142 28.0 5066 1161 324.6 650 286 170.8 101 25 53.2
      7.VI 100 115 42.8 2094 4466 1473.2 1339 381 442.1 353 5 89.8

  4. 防除対策
    1. 適切な追加防除を行うため、水田でのすくい取り調査を実施し、発生動向を把握する。
      なお、2頭(20回振り当たり)以上いた場合には追加防除を実施する。追加防除の間隔は7〜10日とする。
    2. 葉いもちの発生が各地で報告されていることから、引き続き葉いもちの発生にも注意を払い、発生の増加が見られるところではカメムシとの同時防除に努める。


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