平成12年度 病害虫発生予察情報 第18号

注意報第11号

平成12年7月18日 北海道病害虫防除所

(連絡先:予察課 Tel.01238(9)2080(内)323

     Fax.01238(9)2082)


アカヒゲホソミドリカスミカメによる斑点米多発の恐れ
基幹防除と予察に基づく追加防除の実施が必要!

本年は、昨年のアカヒゲホソミドリカスミカメの多発から畦畔、雑草地等での発生がやや多くなっています。また、最近の高温経過から水稲に集まる第2回成虫の発生が早まり、稲自体の出穂も早まると見込まれることから、斑点米が多発した昨年と同じような状況になる可能性が高い。
高温条件下ではカメムシの吸汁行動が活発化するとともに、飛翔活動も盛んになることから、薬剤散布の効果を確保しにくくなります。そのため、薬剤散布の前後にすくい取り等を行い、水田内のカメムシ数を確認することが大切です。防除は、出穂期および7日後の薬剤散布を基幹(原則実施)として行い、その後の薬剤散布は間隔を7〜10日とし、散布予定日の2〜3日前にすくい取りを行い、2頭(20回振り当たり)を水準として要否を決めます。
なお、割籾率の高く斑点米の発生しやすい「ほしのゆめ」では特に注意が必要です。

  1. 発生地域  全道

  2. 発生量   やや多

  3. 注意報発令の根拠
    1. 高温経過からアカヒゲホソミドリカスミカメの第2回成虫の発生が早まり、出穂も早まると見込まれることから、斑点米が多発した昨年と似た状況になる可能性が高い。
    2. 出穂期以降が高温に経過すると第3回発生が多くなるが、1カ月予報では平均気温は平年並と高温がそれぞれ40%の確率と見込まれている。
    3. 高温年ほど斑点米の発生が多くなる傾向が知られている。

  4. 防除対策
    1. 適切な防除を行うため、水田および畦畔等でのすくい取り調査を実施し、発生動向を把握する。
    2. 薬剤防除は出穂期と7日後に原則実施し、その後必要に応じて追加防除を行う。
    3. 薬剤防除にあたっては、品種と生育状況を考慮して実施する。また、葉いもち病の発生が各地から報告されていることから、いもち病の基幹防除である出穂期の薬剤散布を同時に行う。


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