平成12年度 病害虫発生予察情報 第15号

注意報第9号

平成12年7月5日 北海道病害虫防除所

(連絡先:予察課 Tel.01238(9)2080(内)323

     Fax.01238(9)2082)


6月下旬から好適条件が続く
いもち病早発のおそれ!
ほ場の見回りを徹底し、初発の有無の確認を!!

ここ数日、いもち病に最適な天候が続いています。
葉いもち発生予測システム(BLASTAM)によると、6月28日〜7月5日は、夜間の湿度が高く、夜間の平均気温も15〜20℃前後となった地域が多かったことから、全道各地で感染好適・準好適条件に当てはまりました。
水面施用剤を散布した場合も、感染後の施用では効果が低いので、その後の防除の如何により甚大な被害となる可能性があります。
ほ場をよく観察して発病を見逃さないように注意し、発病が見られた場合は、直ちに茎葉散布を行いましょう。

  1. 発生地域   全道

  2. 発生時期   やや早〜早

  3. 注意報発令の根拠
    1. BLASTAMによると、6月28日〜7月5日に全道各地で感染好適日・準好適日が出現した(付表)。通常、感染してから7〜10日後に発病するため、7月5日〜12日頃に初発する可能性がある。
    2. 予察田のさし苗で平年より早〜平年並に初発が見られた。本田では未発生である。
    3. 現在の主要作付品種のいもち病抵抗性は弱〜やや弱である。

    予察田におけるいもち病の発生期
    地点 品種名 さし苗初発 本年初発
    本年 平年 平年数 本年 平年 平年数
    大野 きらら397 6月28日 - 0 未発生 - 0
    しまひかり 6月28日 7月7日 4 未発生 7月16日 10
    岩見沢 キタヒカリ 6月21日 6月24日 10 未発生 7月11日 10
    きらら397 6月19日 7月7日 10 未発生 8月2日 10
    比布 きらら397 6月24日 6月29日 4 未発生 7月19日 6
    ほしのゆめ 6月21日 6月19日 2 未発生 7月16日 4

  4. 防除対策
    1. ほ場や畦畔に取置き苗を放置している場合は、直ちに処分する。
    2. 常発地域や昨年多発したほ場では、特に注意して観察する。下葉から発病するため、株をかき分けて観察しないと病斑を見逃すので注意する。特に葉色の濃い所で発病しやすい。
    3. 発病した場合は直ちに茎葉散布を行う。その際、むらがないように均一に十分量散布する。
    4. すでに水面施用を行ったほ場でも、薬剤の効果が現れる前に感染した可能性があるため、安心せずに観察を行い、状況に応じて茎葉散布を行う。


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