平成12年度 病害虫発生予察情報 第13号

注意報第7号

平成12年6月27日 北海道病害虫防除所

(連絡先:予察課 Tel.01238(9)2080(内)323

     Fax.01238(9)2082)


たまねぎのネギアザミウマ急増!!
早めの防除を

たまねぎのネギアザミウマの成虫寄生数および寄生株率が、例年になく早く増加しています。これから幼虫の発生時期ですが、本種は高温乾燥条件で多発します。7月の気温は平年より高いと予報されていることから、幼虫も多発すると予想されます。多発してからの薬剤防除は効果が劣るため、早めの防除を心がけましょう。

  1. 発生地域   全道

  2. 発生程度    やや多〜多

  3. 注意報発令の根拠
    1. 現在までの発生状況は、訓子府町の予察ほにおいては、近年になく密度上昇が早く、6月4半旬に寄生株率100%に達した。6月5半旬の25株当たり寄生成虫数は227頭(平年81.2頭)と極めて多い。
      長沼町の一般農家ほ場(殺虫剤未散布)でも、6月5半旬の寄生成虫数24頭(定点ほの平年値9.8頭)、寄生株率64%(同36.0%)と高密度である。
    2. 7月の気温は高いと予報されていることから、本種にとって好適な増殖条件となり、幼虫の多発生が予想される。

    予察ほでの発生状況
    月半旬 長沼町 訓子府町
    成虫数
    (25株あたり)
    被害程度指数 寄生株率
    (%)
    成虫数
    (25株あたり)
    被害程度指数 寄生株率
    (%)
    本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年
    6.I 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.0 0.0 0.4 0.0 3.6
    II  0.0 0.8 0.0 0.1 0.0 2.4 0.0 2.5 0.0 2.3 0.0 11.3
    III  0.0 2.8 0.0 1.0 0.0 16.4 8.0 6.8 0.5 6.9 8.0 21.7
    IV  6.0 6.8 0.0 3.4 17.0 30.0 92.0 20.4 30.0 9.9 100.0 58.0
    V  8.0 9.8 2.0 5.2 44.0 36.0 227.0 81.2 73.0 23.3 100.0 85.0
    VI   27.1   9.9   50.0   116.1   34.5   96.3
    注)長沼町の予察ほはタネバエ等の被害により生育が遅れている。

  4. 防除対策
    1. 低密度のうちに薬剤防除を開始する。寄生調査は20株の心葉3枚について行い、寄生株率が10%以上になったら、10日以内に5〜10日間隔の2回散布を実施する。
    2. 追加防除は、寄生株率50%を目安に行う。
    3. 防除は防除基準に準拠して行う。抵抗性の発達を防ぐため、異なる系統のローテーション散布を心がける。



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