平成12年度 病害虫発生予察情報 第4号
注意報第2号
平成12年4月26日 北海道病害虫防除所
(連絡先:予察課 Tel.01238(9)2080(内)323
Fax.01238(9)2082)
りんごの腐らん病多発、
圃場管理を徹底しましょう
りんごの腐らん病が全道的に多発しています。普及センターからの報告によると、余市町、仁木町、旭川市、滝川市、増毛町、七飯町などの主産地ではいずれも多めの発生となっています。
本病は凍害により感染が助長される病害です。昨年はりんごに凍害が多発しました。凍害により生じた傷や枯れた枝などは、本病原菌の侵入門戸となり感染が増加します。感染後2〜3年経過して発病することもあるため、長期的な対策が必要です。園地内の病原菌密度を低下させるよう適正な園地管理を行いましょう。
- 発生地域 全道
- 発生程度 多
- 注意報発令の根拠
- 普及センターからの報告によると、全道各地で多めの発生となっている。
- 本病は凍害により感染が助長される病害であり、昨年は凍害が多発した。
- 本病は、近年多発傾向にある。
- 防除対策
- 被害部は完全に削り取り薬剤を塗布する。新病斑は、胴腐らんでは側枝基部・側枝切り口ゆ傷組織部、枝腐らんでは果台枝・摘果痕および古い剪定痕に多いので、よく観察する。7月になると病斑を発見しづらくなるので削り取りは早期に行う。
- 除去した被害部および剪定枝は放置せずに処分する。
- 剪定の切り口および風雪害の裂傷部にはゆ合剤を塗布する。
- 休眠期に薬剤散布を行う。また、発芽期以降も胞子は飛散しているため、落花20日後までの他病害の防除には腐らん病に効果のある薬剤を選択する。薬剤散布にあたっては、薬剤が枝幹に十分に付着するように注意し、スピード・スプレーヤーでは低速散布を行う。
- 病斑を除去してもその周辺から再発する可能性があるので注意する。
- 感染後2〜3年経過して発病する場合もあるので、来年度以降も被害部の早期発見に努める。
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