平成11年度 病害虫発生予察情報 第11号

注意報第4号

平成11年7月 16日 北海道病害虫防除所

(連絡先:予察課 Tel.01238(9)2080(内)323

     Fax.01238(9)2082)


いもち病に好適条件が続きました。
圃場の見回りを徹底し、初発の有無を確認しましょう!

 ここ数日、いもち病に最適な天候が続いています。
 葉いもち発生予測システム(BLASTAM)によると、7月13〜15日は曇雨天が続き、湿度が高く、夜間の平均気温も20℃前後となった地域が多かったことから、全道各地で感染好適・準好適条件に当てはまりました。
 いもち病は葉の表面が濡れている状態で、最低気温16℃以上、平均気温20℃以上の条件で発病しやすいとされています。
 ほ場をよく観察して発病を見逃さないように注意し、発病が見られた場合は、出穂期の穂いもち防除の前にも、葉いもち防除を行いましょう。

  1. 発生地域  全道

  2. 発生量   並〜やや多

  3. 注意報発令の根拠
    1. BLASTAMによると、7月1〜4日、7月13〜15日に全道各地で感染好適日・準好適日が出現した。通常、感染してから1週間から10日後に発病するため、7月10日頃から初発しているか、または20日頃から発病が認められる。
       

    2. 予察田における葉いもちの初発期は以下の表のとおりである。岩見沢市、比布町では 平年より3〜7日早く本田で初発しており、現在差し苗では湿潤型病斑が多数形成されている。
      地点品種名さし苗初発本田初発平年数
      本年平年本年平年
      大野町ほのか2247月12日7月9日-7月17日7
      しまひかり7月10日7月6日-7月16日10
      岩見沢市キタヒカリ6月20日6月25日7月7日7月11日10
      きらら3976月18日7月9日7月5日8月2日9
      あきほ6月18日6月22日7月5日7月10日2
      比布町きらら3976月15日7月4日7月12日7月19日5
      6月15日7月2日7月12日7月15日5
      ほしのゆめ6月1日6月22日7月12日7月16日3

    3. 普及センターからの情報によると、一般田では留萌(小平町)で葉いもちの発生が確認されている。7月1半旬の好適条件により感染し、10日過ぎに発病したと考えられる。

  4. 防除対策
    1. 圃場を見回り、葉いもちの早期発見に努め、発病した場合は直ちに茎葉散布を行う。その際、治療効果の高い薬剤を選択し、均一に十分量散布する。出穂期の穂いもち防除を行う場合でも、葉いもちの発病があった場合は、出穂期防除で間に合わせず防除を行う。
    2. 水面施用を行った圃場でも、施用時期によっては、薬剤の効果が現れる前や切れた後に感染した可能性があるため、安心せずに圃場を観察する。その際下葉から発病するため、株をかき分けて観察しないと病斑を見逃すので注意する。特に葉色の濃い所で発病しやすい。


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