北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
平成2年6月、桧山管内奥尻町で生育中期のトウモロコシに、アワヨトウに混じって別種の鱗翅目幼虫が寄生加害しているのが確認された。幼虫の発生量はアワヨトウとほぼ同程度にみられ、被害もかなり目立った。この幼虫から得た羽化成虫の同定を依頼した結果、本種はガンマキンウワバ Autographa gamma Linnaeus (農環研昆虫分類研究室 吉松 慎一氏)であった。本種はテンサイ、レタス、ホウレンソウ、アカクローバなど多作物にわたる害虫であるが、トウモロコシでの寄生加害はこれまで未記録である。