北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
昭和62年8月28日に厚真町字本郷の栽培ハマボウフウ4aに発生した。発病株では、はじめ葉の表面がやや角形に退色ないしは黄化し、その裏面が分生子柄を密生し灰白色を呈する。やがて、病斑部は黒褐色となって枯死する。病斑は葉だけではなく茎部にも生ずる。
病原菌の分生子柄は気孔からそう生し、樹枝状に分岐する。その頂端には1個ずつ球形〜短卵形の分生胞子を生じ、分生胞子は遊走子を出して発芽する。また、病原菌は古い病斑組織内に40μm程度の卵胞子を形成する。以上から病原菌はPlasmopara 属であり、さらにハマボウフウに強い病原性を有することからP.nivea (Unger)Schroterと考えられる。